弊社は、もともと、不動産退去後のリフォーム&清掃を行っている会社でもありますので、
生前整理の片付けのみならず、荷物を片付けた後、理想の住環境を整えるためのリフォームまでご提案、対応させていただいています。
先日、東京都内の80代後半のご夫婦、K様のご自宅の生前整理と終活に向けてのご自宅リフォームに関わらせていただき、無事、完了しました。
ご満足いただき、許可をいただきましたので事例としてご紹介させていただきます。
娘さんからご両親へおすすめ
娘さんが検索で弊社のHPを見つけてご覧になり、ご実家のご両親に勧めてくださいました。
住まいをスッキリとシンプルに片付けて最期までご自宅で暮らしたい
K様は、80代後半のご夫婦です。
「住まいをスッキリとシンプルに片付けて最期までご自宅で暮らしたい」
というご希望をお持ちでした。
お二人とも実年齢とは思えないお元気なご夫婦で、
奥様は社交ダンスやフラダンス、カラオケなどの趣味を楽しんでいらっしゃいますし
ご主人はまだ現役で地方に週1回は出張をされていますが、
「お二人が元気なうちに片付けたい」
と考えて、このタイミングでのご依頼でした。
まずは、生前整理の片付けからスタート
2LDKのお住まいは、広いリビングとお二人の寝室という間取りです。
奥様は社交ダンス、フラダンス、カラオケなどの趣味をお持ちで、たくさんの衣装をお持ちでしたので持ち物がシンプルなご主人から、奥様の持ち物をもっと整理してほしいというご依頼もありました。
これまでの暮らしの中で増えてしまったものも多いものですね。
これからの残りの人生を充実させるため、不要なものを選び、運び出しをしお手伝いしました。
不要なモノを仕分けするための片付けサポートはカウセリングが中心です。
愛着のあるモノたちは手放しがたいものですが、
仕分けていく中で、まだまだ楽しく健康に、これから先に生きることに目が向くことも大切なテーマです。
2トントラック1台分の荷物を運びだし、片付けると、お部屋の中もすっきりしました。
最期の棲家としての終活リフォームへ
リビング、お部屋がきれいになってくると、そこでの「理想のすまい方」のイメージが沸いてくるものですね。
その後、最期の棲家としての終活リフォームへとご希望が発展しました。
主なリフォームのポイントは下記の通りです。
- マンションの最上階のため夏の暑さ解消の天井に断熱材を入れること
- 照明をくつろぎやすい間接照明に
- 天井・壁の壁紙張替え
- 洗面脱衣所とトイレのリフォーム
高齢者の方の暮らし良さを考えたリフォームのポイント
ご希望を伺いながらも、「終の棲家」としてのリフォームであることから下記の点からご提案し方向性を決めていきました。
- ご高齢の方には暮らしやすさのため、シンプルな生活動線。
- 車椅子になった時に備えた広い動線を確保。
- 踏み台に上がっての転倒防止のため、手の届く限りの高さで収納できること。
- どこにモノを置いたのか忘れがちなので隠しすぎない収納を。
- 扉を開ければすぐに見渡せるようにモノを少なくすること。
- 連動して思い出せるように配置すること。
- 狭いところに押し込まないように広いスペースを分かりやすく仕切る。
生前整理でモノを減らしたリフォーム前の状態
生前整理でモノを減らしたこちらの状態からリフォームスタートしました。
リフォーム期間は約2か月。暮らしながらの工事でしたので工程をゆるやかにしました。

マンションの天井に断熱材を入れる
毎年夏の暑さは厳しさを増して、高齢になると体への負担も大きくなります。
マンション天井への断熱材の敷き込み作業を行いました。

合わせて、間接照明等の照明配線を追加しました。
クローゼットのリフォーム
クローゼットのリフォーム前の写真はこちらです。

奥様の持ち物(洋服や小物)を整理してこちらの寝室横のウォークインクローゼットに集結させました。
既存の棚は一部解体し、その代わりにハンガーレールを造作で設置。ハンガーを同じものに統一し、たくさんの洋服を一か所に収納できるようにしました。
ウォークインクローゼットは右側の段収納を撤去してハンガーレールを設置
それぞれのハンガーレールの高さを奥様の身長に併せて低くしました。
正面のハンガーレールは左右に縦列についているため高さの他に洋服の幅を考慮して
配置も調整しました。
高いところの収納スペースは使わず、洋服を取り出しやすく収納できるようにしました。

壁紙、壁装、壁に珪藻土のエコカラットタイル
ベッドの向きを変えることによりスペースを広く取り、壁掛け用のテレビの位置も併せて変更。
作り付けのタンス収納を解体撤去して他のタンスを移動することにより部屋のスペースを確保。
カーテンボックスを撤去して間接照明のための造作と共に調光型のロールスクリーンに変更しました。最上階で日当たりが良いため日中の日差しが強いのと分厚いカーテンをすっきりさせたいというご要望でした。
車椅子動線も考えたトイレのリフォーム
トイレのリフォーム前の様子はこちらです。


省スペースなタンクレスのトイレに取り換え、床はお手入れがしやすいセラミック材に張替え。
正面壁には、消臭効果もあるエコカラットタイルへ。
カウンター付きトイレ収納にすることで、トイレ内に車椅子の動線の広さを確保しました。
視線が集まるテレビ周りの収納をなくしてすっきり!
テレビの周辺は、視線が集まる「フォーカルポイント」。
これまでは左右に収納棚が置かれていたため、電話機も含め雑多な印象になりがちでした。


ゆったりくつろぎタイムで観るテレビの左右に置かれていたモノを減らし、すっきりした印象にするために、リビングの壁の左右の収納を撤去。
エコカラットタイルを施工しました。飾る絵などもお気に入りのものに厳選。
空間を増やすことで、くつろぎを感じさせるスペースになりました。
お気に入りの作品を飾っていただけます。
間接照明のための造作もしました。

玄関エントランスの収納をすっきり!かつ便利に
手が届きにくく圧迫感のある玄関の吊戸棚の収納は撤去して、腰下の収納のみに。
エコカラットタイル施工と間接照明をいれて、空間が生まれたことで、エントランスの印象がおしゃれになりました。

壁には折りたたみ式のフックを取り付けました。場所を取らず、外出時の動線がスムーズになります。

吊戸棚収納を撤去した代わりに、椅子付きの収納を設置しました。
ちょっとした腰掛スペースがあることで靴の脱ぎ履きが楽になり、さらに、ごちゃつきがちな玄関の収納スペースの確保にもなります。

キッチンカウンター近くにメモスペースを
リビングとキッチンのカウンタ―上の壁紙にはエコカラットタイルを施工。
右側の壁には磁石のついたホワイトボードの壁紙を施工しました。
お買い物やスケジュールのメモなどがしやすくなる工夫です。


奥様の寝室にお気に入りの壁紙を
奥さまの寝室はベッドの配置を変えて壁掛けのテレビの高さを見やすい場所に移設。
壁紙は一面のみ、奥様お気に入りのウイリアムモリスの壁紙にしました。


ご主人の寝室は、間接照明で落ち着いた場所に
ご主人の寝室の壁紙も一面だけ違う壁紙とエコカラットタイルを施工し間接照明を各所に入れました。
カーテンを撤去し、明かりが調整しやすい調光ロールカーテンへ。
寝室におすすめしています。
今後、介護になったときを考えて引っ掛けシーリングは残し、必要に応じて直接照明が付けられるようにしました。
棚も造作として作成し、ベッド側から座ったまま棚の衣類を取り出せるようにしました。
足元をふさぐ家具を撤去し、広く使っていただけるようにしました。


インテリアや家具のコーディネイト、資材選定、買い物同行もいたしました
インテリアコーディネイト契約もいただき、下記のようなものについて、おすすめ商品をご紹介し、家具店などへのショッピング同行もしてご納得いただけるよい商品選びをサポートさせていただきました。
- 寝具 日本ベッド
- リクシル エコカラットタイル
- 天井断熱材や間接照明と調光型ロールスクリーンのための造作
- 必要な作り付け家具の造作
- 調光ロールスクリーン
- 無垢材のテーブル 家具蔵
- リクライニング一人用ソファ カリモク
- 照明器具 オーデリック
- カーテン・壁紙
終活リフォーム後のリビングの様子
調光型のロールスクリーンとはロールスクリーンの中にブラインドが入っているようなイメージです。。
調光ロールスクリーンは外からの視線や日射しを気にすることなく、安心で快適な空間を創り出します。夏の強い日差しを防ぐこともできます。
合わせて間接照明を取り入れることで、光がやわらかに、くつろぎのある空間となりました。
今後、もし車いすになった場合等を考えて広く移動できて明るさも確保できるように間接照明を増やしました。その際に難しいスイッチ操作ではなくシンプルな操作で明るさが調整できるようにしました。
リビング全体のレイアウトもチエスト2台の位置を変えて広々と使えるようにしました。


生前整理のための片付けから終活リフォームへ
老後のお二人での暮らし良さを求めての生前整理のご依頼から、モノを整理し、理想的なお住まいのリフォームへのご依頼へと、長い期間にわたりご一緒させていただきました。
お二人のこれからの人生を描きながら、形にするお手伝いができてうれしいです。
ご依頼いただきありがとうございました。
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